北側道路に面し、新しく造成された擁壁を持つ眺望豊かな敷地で、高台からは麓に見える四季の移ろいを感じる池や正面の庭園を見下ろすことができる環境です。施主様のご要望は麓の池への眺望と、インドア派のご家族が居心地よく暮らせる住まいの追求でした。玄関までのアプローチは高低差があるため、水まわりを2階に設置し、1階の主室をより豊かな空間となるように計画しました。まず、住まいの中心にサロンと称した趣味室を配置し、それを囲うようにLDKと和室、玄関を配置しました。サロンは、ゆったりと読書をしたり、音楽を聞いたり、自由にくつろげる空間としました。リビングは、借景を取り込む大開口と吹抜け、南北をつなぐハイサイドライトで、絵画のような静謐(せいひつ)な空間としました。リビングはウッドデッキのテラスと連続させることで、室内に居ながら外で過ごしているような感覚を楽しむことができます。それぞれの場所が緩急のある空間となり、家族の居心地と生活をより豊かにする住まいとして完成しました。
LIXILメンバーズコンテスト2018/敢闘賞[LIXIL主催]