間取り・住まい方 | 2022.10.27 中庭のある家に憧れを抱く方も多いのではないでしょうか。当社の施工事例やお客様からのご要望でも「中庭」というキーワードを最近よく耳にします。明るい家を実現かつプライベートな庭をつくる手法として中庭があります。そこで、中庭のある家のメリットとデメリットをいくつかご紹介します。 中庭とははじめに「中庭」とはどういった意味かご説明します。中庭は建物や塀に囲まれた庭のことです。建物の配置はL字型、コの字型、ロの字型などさまざまです。外に閉じ、内に開けた形になっているので、まわりの視線を気にすることなく、明るく開放的なプライベート空間を確保することができます。コートハウスという言葉を耳にされたこともあると思いますが、建物や塀に囲まれた中庭のある家のことです。「コート」や「パティオ」は「中庭」を指すそれぞれ違う言語の言葉で、建築様式やイメージは違うかもしれませんが意味は同じです。坪庭も同様で、広さの違いがありますが、同じ中庭を指します。 中庭のメリット― 採光に優れている家づくりを考えている多くの方が「明るさ」を重視されているかと思います。しかし、通常の間取りでは日の差し込みにくい部屋ができてしまうことも。特に北側に面している部屋だと昼でも照明が必要になることがあります。その点、中庭がある家では、開口部を設けやすくなるため、満遍なく光を採り入れることができます。― 通風に優れている前項で述べた通り、開口部を設けやすくなるため、光を採り入れるだけでなく、風の通り道も確保しやすくなります。気候の良い時期は空調をつけずに、窓から自然循環する空気で快適に過ごせるでしょう。― プライバシーが確保されている建物や塀で囲われた中庭は、外を通る人の目や隣家を気にせずに過ごせる庭です。室内から見守りやすく、外からの目は届きにくいので、子どもたちの遊び場にも適しています。隣家と距離が近い環境でも室内にいる時のプライバシーが確保しやすいため、都市部での家づくりをお考えの方にも大きなメリットです。― 開放的な居住空間にできる中庭に面した部屋は人の目を気にすることなく寛ぐことができ、プライバシーを確保しながら開放感を味わえます。外の視線を気にしてカーテンを開けられないなんてこともありません。中庭を通して、先の部屋や外の景色へと遠くに視線が抜けるため、広さと奥行きを感じることができます。― セキュリティに優れている大きな開口部は中庭側に設け、外には閉じることで、通りや隣地に面した部分には侵入経路が少なくなり、防犯面に優れます。― 自然を身近に感じることができる庭に面する部屋が多く、家の中と外が近いため、自然を身近に感じることができます。また、テラスと室内の床の素材を合わせたり、高さを揃えてフラットにすることで、室内と中庭をひと続きの空間のように活用できます。 中庭のデメリット ― 費用がかかる中庭を設けられる広さの土地が必要になります。そして、外壁や窓が増えるので、その分建築費用が高くなります。― 外気の影響を受けやすい中庭がある家は通常より開口部の数が増え、サイズも大きくなる割合が高くなります。必然的に外気の影響を受けやすくなるため、冷暖房の効率が落ちる可能性があります。そのため、建物の断熱性や気密性の高い断熱材や窓の採用や換気システムなども併せて検討が必要です。― 動線が悪くなる可能性も中庭を介してつながっている部屋同士の動線は中庭を通れば短いですが、雨の日など室内を通っていくと長くなります。生活動線を考慮した上で間取りを考えてもらうことが大切です。 まとめ中庭のある家は、視線を気にすることなく、自然を感じることができたり、開放感があったりと色々なメリットがあります。しかし、費用面や動線面では工夫が必要な家とも言えます。当社では中庭のある家の設計・施工実績も豊富です。ウェブサイトでも紹介していますが、ぜひモデルハウスや完成見学会などで実際にご体感ください。中庭のある家の建築実例を見る